人間が固定のパートナーを作るのはなぜか。これがわかると今後の社会も読める。

2021年8月22日

男性なら一回は考えたことがあるのではないでしょうか。

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なんで多くの動物は一夫多妻とか多夫多妻とかなのに、人間は一夫一妻制なんだ。くそお!

今回はその謎に迫ろうと思います。

 

男性はこれを読んで、ただ現代に絶望するのではなく、人類の進化を理解したうえで絶望しましょう。

では話していきます。


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普通に考えると一夫一妻制っておかしい

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多くの動物を思い浮かべると、固定のパートナーとしか繁殖しないなんていう動物は珍しいですよね。

犬も魚も虫も、みんな手当たり次第に交尾を仕掛けていくのが普通です。

 

そのイメージ通り、ほとんどの動物は乱婚的な繁殖をし、固定のパートナーを作りません。

通常、そのほうが多くの子孫を残すことができ、だからこそ多くの種でそのような繁殖方法が採用されています。

 

ではなぜ、人のように一夫一妻制の動物がいるのでしょうか。

 

実は人以外にもー夫一妻制の動物は存在しており、鳥類の多くや哺乳類の内5%の種は一夫一妻制だと言われています。

 

ただ鳥類に関して言うと、固定のパートナーを作ったつがいは、その2羽のみでコミュニティを形成するため、他の個体と関わることが少ないと言われています。

これだったら他の異性と出会うことが無いので、パートナーを固定することもなんとなくできそうです。

 

それに対して人は、他の多くの個体と同等のコミュニティ内にいながらにして、固定のパートナーを作るという珍しい種です。

オスにしてもメスにしても、パートナー以外の異性を日常的に目にしながらにして、パートナーを固定するという偉業を成し遂げているのです。

 

なぜ人間はパートナー以外の異性に対して、繁値をしようとしないのでしょうか。

普通に考えるとそのほうが自分の子孫を多く残せそうなものですよね。

 

もちろん今の社会の文化や倫理感で考えると、そんなことできないと思うかもしれません。

ですが、人間が大自然の中で暮らしていた頃から、一夫一妻制はずっと続いてきているのです。

 

そこにはもちろんちゃんとした理由があり、人類が存続するためには一夫一妻制が不可欠だったのです。

人間はかつてジャングルで暮らしていた

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その昔、人間は他の猿人類達と同じように熱帯雨林のジャングルで暮らしていました。

ジャングルは自然の恵みが豊富であり食物の宝庫です。

 

つまり、食べるものに困ることがほとんど無く、天敵も少ない人や猿人類は比較的容易に子供を育てることが可能でした。

 

その結果、人類は少産少死の繁殖戦略となっていきました。

少産少死の繁殖戦略とは、少ししか子供を産まないけど、ほとんど死ぬことが無いのでちゃんと子孫を残せるよ、ということです。

 

人間は生涯で数人程度の子供しか生みません。これは動物としてはとても少ない数です。

 

ちなみにこれの反対は、魚類や昆虫等に多い多産多死の繋殖戦略です。

魚類や昆虫類が生きる環境は、多くの天敵や激しい環境変化にさらされているため、子供が多く死んでしまいます。

そのため、多くの卵を産み、運よく生き残ってくれたらそれでOKという、数打ちゃ当たる戦法なのです。

 

そのようにジャングルで子供を平和に育てていた人類でしたが、そこに大規模な乾燥化が訪れます。

人類が暮らしていた場所からジャングルは消え去り、短い草原で形成されるサバンナと化しました。

 

そうなると食べ物がほとんど採れなくなり、また木に登れなくなったことで肉食獣など天敵の脅威も増加しました。

この頃の人類は、狩りも上手ではなかったため、肉食獣の食べ残しをあさったり、わずかな根類を食べるなどしてなんとか生きていたようです。

 

多くの猿人類や肉食動物はメスが専業で子育てを担当し、オスは縄張り争い等以外は基本的に寝ているばかりで子育てはしないのですが、

この当時、人類も同じ状況でした。

つまり、サバンナと化した過酷な環境で人間はオスの力無しで子供を育てないといけませんでした。

 

天敵の脅威にさらされる中、女性が子供を連れながら食べ物を探すのには限界があり、女性はどうにかして子育てを成立させる手段を見つける必要がありました。

 

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多産多死に進化すればよかったんじゃね?

と思うかもしれませんが、それまでジャングルで暮らしていた人間が、急に多産多死の繁殖戦略に進化することはできず、他の手段を考える必要があったのです。

女性の画期的な進化によって育児問題を解決した

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なんとなくお気づきかもしれませんが、その解決策というのが一夫一妻制だったのです。

 

女性は育児に男性の協力が不可欠だと考え、寝ているばかりの男性を育児に取り込むために、一夫一妻制へと進化したのです。

 

なぜー夫一妻制が男性を育児に取り込むことになるのでしょうか。

 

対比するために一夫多妻制と多夫多妻制の動物の場合を考えてみましょう。

チンパンジーは一夫多妻制であり、オスは子育てをしません。

そのような一夫多妻制のオスが、仮に子育てを手伝う場合を考えてみましょう。

例えば、オスがメスや子供のために餌を確保し運ぶ場合、多数のメスと多数の子供のために多くのエネルギーを消費する必要があります。

これをする場合、食べ物集めに体力を奪われて、縄張り争いや交尾をするエネルギーを失ってしまうため、そうはなりません。

 

 

また、ゴリラは多夫多妻制であり、ゴリラのオスも子育てをしません。

この場合、乱婚的に多数のオスが多数のメスと交尾していますので、オスはどの子供が自分の子供かを把握することができません。

 

つまりオスがメスや子供のために育児を手伝う場合、他人の子供を育児してしまう可能性があり、そのように他の個体のために無駄なエネルギーを消費してしまう個体は自分の子孫を残す可能性が下がりますので、そうはなりません。

 

では一夫一妻制の場合どうなるでしょうか。

オスは固定のパートナーとしか交尾をしないため、パートナーのメスが抱えている子供が確実に自分の子供であると判断できます。

 

さらに、オスは一人のメスとその子供だけの食料を確保すれば良いので、育児を協力するエネルギーもそこまで多くはなりません。

 

オスが育児を手伝わないと、メスも子供ももろとも死んでしまう可能性があるため、オスが子孫を残すためには自分が協力したほうがその可能性が上がり、協力せざるを得なくなりました。

 

このようにして、メスは無事にオスを育児に取り込むことができるようになったわけですが、1つ疑問が残ります。

 

それは、オスがなぜ他のメスと交尾せずに我慢しているのか、ということです。

そのメスと子供のために食べ物を集めることは出来なくても、少しでも他のメスとも交尾をしたほうが子孫を残せる可能性が上がるはずです。

 

例えば、オスは子供を見ただけでは自分の子供か他人の子供か判断できないので、こっそり自分の子供を他人に育てさせる、なんてことも作戦としてはあっても良さそうです。

 

ですがこれにも、人間の女性の画期的な進化によってしっかりと阻止されていたのです。

女性の地位を向上させた画期的な進化

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これを理解するためには、男女の力関係に目を向ける必要があります。

 

多くの猿人類は男性のほうが女性よりも圧倒的に力関係が上となっています。

それは、単純にオスのほうがメスよりも身体が大きかったり力が強い、という理由もありますが、構造的な問題もあります。

 

多くの動物のメスには妊娠できる期間とそうでない期間があり、妊娠できる期間が繁殖期となります。

そして、繋殖期にはメスが何らかのサインにより、それをオスに示します。

例えば、身体の一部が形状や色を変えたり、鳴き声やオスを誘うような行動などを起こします。

 

それによって、オスは「あのメス、発情期なんだ!」ということを知り交尾に誘うわけです。

発情期以外は妊娠の可能性がないとわかっているので、オスはメスを交尾には誘いません。

 

猿人類はかなり発情期が短い種です。

 

例えば、チンパンジーの社会の場合、1つの集団にオス10頭、メス10頭がいたとしても、その中で発情期のメスは1頭いるかいないか、という状況です。

 

そのため、10頭のオスが1頭のメスを取り合う形となります。

 

そうなると、オスの中で性的競争が激化し、オス間での争いが激しい殺伐とした社会になります。

 

その結果、ヒエラルキーが形成され、君臨したボス猿だけがメスと交尾をする権利を手にする、という構造になります。

メスにとってはボス猿に守ってもらうことで、他のオスたちに一斉に襲われることを防いでいるのです。

 

その証拠に、ちらほらボスの力が及ばす無理やりメスが多数のオスに襲われて、メスが傷ついたり命を落としてしまうということも起こるようです。

 

このような構造の中では、オスメスの力関係はオスが圧倒的に強くなります。

メスはボス猿に守ってもらう代わりに、ボス猿に交尾を誘われたメスはそれを断る権利を持ちません。

 

それに対して、人間のメスは発情期を明確なサインで示すことが無く、発情期以外も交尾を受け入れます。

ですので、オスはメスがいつ発情期かわからないので、いつでも交尾に誘うように進化していきました。

 

こうなると社会はどうなるでしょうか。

 

オス10人に対して、交尾ができるメスが10人いることになりますので、オスの間で競争が起きません。

別にメスをめぐって他のオスと争わなくても、自分を受け入れてくれるメスが他にいる可能性が高いからです。

 

そうなると大勢のオスが一人のメスだけを襲うということがなくなるので、メスとしても安全な社会となります。

 

その結果、チンパンジーの社会にみられたような力関係の差はなくなり、男女の力関係は比較的平等となります。

 

これによって女性は地位を向上させることに成功しました。

つまり、女性は交尾に誘ってきた男性が気に入らなければ、それを断ることができるのです。

 

その結果、この社会では男性は他の男性と暴力で争うよりも、誰が女性に気に入られるかが重要となりました。

女性の地位が向上したことで、男性はパートナーを固定化させられた

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男性がなぜ他の女性と交尾しようとしないか、という元の話に戻しましょう。

 

女性が地位を向上させた人間社会では、女性は男性を断ることが可能です。

そして、男性はどの女性がいつ発情期なのかを知ることはできません。

 

そうなると、

  • 男性は断られる可能性がある
  • 発情期かどうかわからない(交尾しても意味がないかもしれない)

という他の女性を狙うよりも、

自分を受け入れてくれることが決まっている固定のパートナーと恒常的に交尾

をした方が、確実に自分の子孫を残すことが可能なのです。

 

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いつ発情期かわからなくても、何回も交尾してたら発情期にも当たるよね

ということです。

 

つまり、男性としても最も子孫を残せる可能性の高い方法がパートナーを固定化することとなり、その結果、他の人には手を出さないようになった、ということですね。

じゃあなぜ不倫とか浮気とかあるの?

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じゃなんで浮気とか不倫がこんなに多いの!?

と言う方もいると思います。

確かに僕もそう思います。ですが残念ながらその答えはありません。

 

実際、人類に一夫一妻制は向いていないと言う人がいたり、人間でも一夫多妻制の民族も存在します。

 

今回参考にした本では、

これまでずっと長い間乱婚的な繋殖方法を取っていた人類が、急に一夫一妻制にシフトチェンジしたもんだから、完全に進化しきれていない。そしてそれが人間らしさを産んでおり、そのような心の葛藤が、多くの芸術作品や文学を産んだのだ。

「あなたはボノボ、それともチンパンジー?」参考

という感じでうまくまとめられていました。

 

確かにそうかもしれませんが、これまでの理論を考えるとちょっと師に落ちないですね。

今後の社会はどうなっていくか

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人類が一夫一妻制となった理由は今回お話しした理論の他にも説があり、感染症のせいだという説など諸説あります。

ですが、感染症だとすると他の生物も多くが一夫一妻制になってないとおかしいし、個人的には今回お話した理論を信じています。

 

そうだと仮定すると、今後の社会がどうなっていくのか予想することができます。

 

そもそも、人類が一夫一妻制へと進化したのは、女性が男性を育児に取り込みたいがためでした。

しかし、物質的な豊かさには問題のない現代社会においては、もうその必要はなさそうです。

 

現時点の日本では、まだ経済的に女性が一人で子供を育てていくことが容易な社会とは言い難いですが、今後そのようになっていく傾向にあることは間違いないでしょう。

 

そうなると、女性は男性を育児に取り込む必要がなくなりますし、固定のパートナーを作る必要もありません

 

女性が子孫を残すために必要とするのは、男性の種だけであり、育現は一人でする、という本来の姿に戻っていくでしょう。

 

実際に、結婚はしたくないが子供は作りたいという女性が精子の提供を受けた、という話もすでに実在します。

 

そうなると、男性にとってはけっこう厳しい社会です。

 

誰とでも交尾できて最高だぜ!と思うかもしれませんが、交尾した相手が繁殖期かどうかはわからない上に、断られる可能性もあるので、特定のパートナーを作るほうが子孫を残せる可能性は高いです。

 

さらに男性は特定のパートナーを獲得しないと、自分の子孫が確実に育っていることを確認し続けることが困難となります。

 

ですが、女性は男性に経済力を提供してもらったり育児をしてもらう必要がありませんので、特に特定のパートナーを作ろうとはしません。

そうなると、男性は経済力や育児協力以外の何らかの価値を女性に提示する必要があります。

 

今のうちに、女性に優しくしたり楽しませたりする術を磨いておくべきかもしれませんね。

以上!

本記事の中で

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2021年8月22日

Posted by ぺりそん