【元市役所職員が語る】市役所でも激務ってあるの?激務な部署と対策は?
この記事では、
- 市役所職員でも激務になることはあるの?
- 市役所で激務になりやすい部署って?
という疑問に答えます。
本記事は、実際に尼崎市で市役所職員として働いていた著者(ぺりそん)の経験を元にしています。
私が尼崎市役所で働いていた時は、保育関係の部署で仕事をしていましたが、ほとんどが定時帰りでした。
年度末と年度初めだけ少し忙しかったですが、それでも全然激務というには程遠かったです。
ですが、尼崎市役所でも部署によっては激務の課も存在しており、いくつかの課は、
とみんなから恐れられていました。
そのような課はどこの市でも存在しており、けっこう共通しておりますので、今回は激務になりやすい課を紹介したいと思います。
これから市役所勤務を希望している人や、すでに市役所で勤務されている方などは、特に参考にしてみてください。
市役所でも激務ってあるの?激務になりやすい部署は?
市役所で激務ってあるの?
仕事が楽そうというイメージで有名な市役所ですが、それでも激務はあるのでしょうか。
ですがそれはいくつかの部署や、年度末年度初め等の一定の時期に限られます。
ですので、ほとんどの部署は激務ではないですし、激務がある部署でも1年の大半は、楽なスケジュールで仕事ができると思って良いです。
また、市役所の規模などによって、激務がほとんど無いという市役所も存在します。
田舎の市役所など、小規模の役場のようなところは、仕事量がまず少ないので激務にはなりません。
ですが、そこそこ人口(30万人以上くらい)のある市では、多少なりとも激務は存在します。
年度末年度初めが激務になりやすい理由
その理由は、ある年度で発生した歳出や歳入はその年度の予算として算入する、と法律で決まっているからです。
民間企業では、例えば2019年度にお金をもらうと決まったものを、2020年の会計に算入しても良いです。
ですが、市役所ではそれはできません。
法律で出納整理期間というものが決められており、どこの市でも前の年度のお金の出し入れは次の年度の5月31日までに完結しないといけないと決まっています。
市役所での契約は年度末(3/31)を区切りにして結んでいるものも多いので、そこで契約満了した分の支払いを、急いで5/31に間に合わせるように処理をしないといけないというような状況になります。
お金の受け入れについても、年度末(3/31)までの契約のお金の受け入れを、早く支払ってもらって5/31までに受け入れ処理を済まさないといけない、ということになります。
さらに年度初めは、次の年度の仕事もスタートするため、前年度の残処理と次年度の仕事がダブルでのしかかってくることになります。
ですので、年度末と年度初めが激務になりやすいのです。
激務になりやすい部署って?
ではここから、激務になりやすい部署を紹介します。
それは以下の3つです。
それぞれ、なぜ激務になりやすいのか説明していきます。
社会福祉系の課
まず社会福祉系の課は、例えば
などがあります。
これらの課が激務になりやすい理由は、福祉を必要としている市民の方々と、お金のことについて書類のやり取りや、口頭でコミュニケーションを取りながら進めないといけない仕事だからです。
単なる書類仕事ということではなく、手当を支払うための要件を満たしているか、状況確認など、実際に市民の方の家に出向いて確認する場合もあります。
そのため、1つ1つの処理に時間がかかったり、トラブルになったりするケースもあります。
また、1人の職員が担当する数が多いことも、激務になる理由の一つです。1人の職員が何十戸も担当することもあります。
税関係の課
税関系の課は、例えば、
などがあります。
これらの課は、主に年度末と年度初めに激務になりやすいです。
その理由は、確定申告や市民税申告がその時期に殺到するからです。
1つ1つの処理が面倒というよりは、単純に数が多すぎて激務になるイメージです。
また、税が支払われていない場合は、滞納者から徴収を行いますが、それも期日までに完結させないといけないため、年度末が激務になりやすいです。
財政関係の課
財政関係の課は、その市役所内の財政を担当している課です。
例えば
などです。
この課が激務になりやすい理由は、先ほど社会福祉のところで説明したとおり、予算を出納整理期間までに完結させる必要があるためです。
市の内部の職員も支払い処理や受け入れ処理が遅れていたり、ぎりぎりになっていることが多々あります。
いつ処理をしても問題ないような仕事はたいてい後回しにされるため、それが年度末と年度初めに殺到するということです。
この課は、市役所のお金の動きのある全ての課についての知識が必要となるため、昇進のための花形の課と言われています。
ですが、昇進はしなくてもいいから行きたくない、という人が大半となる課です。
激務の部署に配属されないためには
ここからは、激務の部署に配属されないためにはどうすべきか、について説明していきます。
といっても、人事異動はまったく予期していなかった部署に配属されたり、各職員の意向関係なく異動があったりするものなので、この対策をしていても異動になる時はなります。
ですが、対策をしないよりはしていたほうが、いくらかはマシなのです。
その対策が、以下の2つです。
それぞれ説明していきます。
希望を上司にしっかりと伝える
多くの市役所では、1年に1度人事面談があります。
そこで、異動したいかや、今後の働き方などについて、上司と面談します。
そこで、自分の意思をしっかりと伝えましょう。
私は、〇〇へ異動したい!
私は、まだここの課にいたい!
のように、しっかりと自分の意志を示すことで、少しは異動に影響します。
もちろん、これを全く無視して異動になる時もあります。
普段から自分の意志をあまり主張しない人や、特に行きたい部署がないという人もいるかも知れませんが、激務の部署を避けるためには、何でも良いので主張をしておいたほうが良いです。
みんなが言ってるのにあなたが何も言ってないと、消去法であなたが異動になる可能性があります。
ですので、人事面談の際やそれ以外の時でも、上司に自分の意志をしっかりと伝えておきましょう。
昇進したい感を出さない
上記で紹介した、激務になりやすい部署は昇進ルートの花形であることが多いです。
つまり、昇進したいという人がいれば、その人が優先的に激務になりやすい部署に回されるという可能性があります。
ですので、激務になりやすい部署にいかないためには、普段から昇進したい感を出さないようにしましょう。
上司と会話する際や、同僚と話す際に、昇進したいような発言は控え、
このままゆるい感じでやっていきたいな~
ずっとヒラでいいや~
などと言っておきましょう。
上司に昇進したい感を察知されてしまうと、激務になりやすい部署に推薦されてしまう可能性があります。
市役所内はコミュニティが狭いので、どこからともなく噂が広まったり、自分のことを話されていたりします。
ですので、不用意に昇進したい感を出すとそれが人事に伝わり、激務の道へ、ということになりかねませんので注意しましょう。
市役所でも激務ってあるの?激務になりやすい部署は?のまとめ
いかがだったでしょうか。
市役所は楽な仕事ができる、というイメージの方が多いかと思いますが、部署や時期によっては激務も存在する、というお話でした。
ですが、市役所はイメージ通り、仕事が楽な部署が大半です。
プレッシャーもそんなにありません。
ですので、そこまで恐れることではありませんが、知識として知っておくと役に立ちます。
これから、市役所に転職したり就職をお考えの方には参考になったのではないでしょうか。
うまく立ち回って激務を避け、快適な市役所ライフを満喫できるよう応援しております。
他にも市役所関連の記事を下記に載せておきますので、ご活用ください。
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