人生の究極の質問に答える!「残酷すぎる成功法則」要約と感想!
この本は、学歴や性格、考え方から人付き合いの仕方まで誰もが気になるような疑問に答えてくれています。
さらに重要なのが、その全ての答えが、調査や論文等の科学的根拠に裏付けられたものであることです。
つまり、複数の対象者から取られたデータを用いており、一定の信憑性を保っている調査結果ということです。
かつ、身近なテーマを扱ってくれているため、実際の生活の中で活きることが多く、とてもためになる一冊です。
Q.1 成功するにはエリートコースを目指さなくてはならない?
調査の結果、確かに学校で好成績を収めたエリートの多くは社会的評価の高い職業に就き、恵まれた暮らしをしていました。
しかし、世界を変革し、世界中の人々に感銘を与えるようなナンバーワンの成功者たちは、好成績でない人の方が多かったのです。
学校の成績を上げるためには、先生が言った通りにすることと、すべての学業において平均的に高得点を取る必要があります。
しかし、実社会でナンバーワンになるためには、それは求められていません。
枠に収まらないアイデアが必要で、平均的な能力よりも、一つのものにとびぬけた能力が必要となります。
つまり、ある環境ではネガティブな特徴であっても、違う環境ではそれが利点になる場合があるということです。
ここからわかる、あなたが活躍するフィールドを選択する上で、すべきことをまとめました。
自分の強みを知る
あなたは学校で好成績を収めたり、主席で表彰されたり等、ルールに従って行動するのが得意な人間なのか、それとも、どちらかというと規格外でルールに縛られることを嫌い、自分の好きなフィールドで力を発揮する人間なのか。
まず自分の得意なことや好きなことなど、強みが何なのかを必要があります。
そのためには、自己分析を行い、自分について誰よりも知る必要があります。
自分にあった環境を探しそこに身を置く
ある分野で成功している人は全てのことが上手にできる訳ではなく、その人がその分野が得意だったために成功しています。
パーフェクトな人間はいません。
自分の強みを最大限に活かせる環境はどこなのか、自分の好きなことや得意なことを仕事にできる環境はないかを探し、そこに賭けることがあなたを成功に導く可能性を向上させるのです。
Q.2 見返りを求めず親切な人が成功するのか、打算的な嫌なヤツが成功するのか?
人間を下記の3種類に分けるとします。
この3種類に分けたときに、仕事で成功していたり、収入が多かったり、人生の満足度が高い傾向にあるのは、どのタイプでしょうか。
結果は、まず上位の層をギバーが占めており、その次に、マッチャーとテイカーが中間層を占めていました。
そして、おもしろいことに最下層もまたギバーが占めていたのです。
人を信じ助け合い、利他的に行動するほうが、仕事が成功し幸福度が増し、寿命が長くなることが明らかになっています。
しかし、あまりに利他的に行動しすぎることでテイカーにつけ込まれ、不幸になることもわかっています。
ギバーとマッチャーの違いは、自ら相手に何かを与える行動を取るか取らないかというところです。
誰かに何かをしてもらったら、それを返そうとする気持ちが湧くのは普通です。
ですが、自分から相手の喜ぶことを考えて実行できる人は中々いません。
このことを踏まえ、対人関係において、あなたがすべきことをまとめました。
相手を妬まない
実社会では誰かが勝つからと言ってあなたが負けるとは限りません。
彼らとあなたでは求めているものが違うかもしれないし、両者とも勝つかもしれません。
時には今回わずかに負けることが、次回の圧倒的な勝利につながるかもしれません。
相手を妬むことでメリットはありません、妬むのではなく次に勝つための方法を考えましょう。
まず協調し、自分から先に裏切らない
相手に何かを与えるためには、自分から先に行動することが大切です。
マッチャーが結果を残せないのは、相手が与えてきた事に対し返すことでバランスをとるので多くの機会を逃してしまっているためです。
まず自分から協調する姿勢を示しましょう。そして、決して自分から先に裏切ってはいけません。
裏切られても許す、それでも裏切り続ける人に対してはやり返す
1度相手を許すことで他人に協調行動を教えることになり、結果的に自分に幸福をもたらす、ということがわかっています。
ただし、1度許しても裏切り続ける人に対しては、犠牲者になったままではなく、やり返すことで自分と周りへの影響を少なくすることができます。
懸命に働き、そのことを周囲に知ってもらう
ここまで協調しろと言ってきましたが、嫌なヤツからでも見習うべき点はあります。
人々に、成功をもたらす要素は何かと聞くと「努力」という回答が1位になりますが、それは実は大外れです。
実際の社会における職場では、実力よりも上司を良い気分にさせておくことやゴマすりが効果的であり自分本位に昇給を要求する人のほうが昇給率は高い、ということがわかっています。
よって、自分が欲しいものをはっきりと主張し、自己宣伝をすることが意外と重要となるということです。
長期的視点で考え、相手にも長期的視点で考えさせる
1回限りの関係であればあるほど、人はあなたを雑に扱い、逆に、関わりや共通の友人や多いほど、また遭遇する可能性が高ければ高いほど人はあなたを丁重に扱う、ということがわかっています。
よって、初対面の人と会う際や、商談の際は、次回のアポイントを取るなど、末永く付き合っていくことを認識させるようにしましょう。
Q.3 一つのことを諦めず頑張り続けるのが良いのか、
早々に諦めることで切り替えを早くしたほうが良いのか?
あなたが自分の人生の時間は、これに費やすのだ、という事がまだ見つかっていない場合は、とにかくたくさん試してみるのが良いでしょう。
ということが調査の結果、わかっています。
多くのことを試す中で自分がやり続けたいと思うことを見つけ、それをやり続けることで大きな成果を掴むことができます。
全ての時間をそのことにあてて、他を犠牲にするのではなく、5~10%を継続してやり続ける方法が最も成功に近づきます。
Q.4 どうすれば辛い状況でも諦めることなくやり続けることができる?
A.次のことを実践しましょう。
WOOP
WOOPとは 、願い(WISH)・成果(OUTCOME)・障害(OBSTACLE)・計画(PLAN)の頭文字を取ったものです。
そのやり方は以下の通り
このように目的を達成するためにざっくりと計画しているだけで、ニューヨーク大学の学生の目的を実現する確率が40%上がった、という調査があります。
楽観主義者になる
楽観主義者は悲観主義者に比べて以下のことがわかっています。
では、楽観主義者と悲観主義者では、日々の生活の中で何が違っているのでしょうか。
それは、心の中で自分に語りかける言葉です。
楽観主義者は
「これはどうしてもやり続けなきゃ」
「ちょっとコツがわかれば大丈夫さ」
と自分を励ますのに対し、
悲観主義者は
「昔から苦手だったんだ」
とつぶやきます。
さらに、楽観主義者は、
①悪いことは一時的なものだ
②悪いことには特異的な原因があり、普遍的なものではない
③悪いことは自分の落ち度ではない
と考えるのに対し、
悲観主義者は、
②悪いことは普遍的で、あらゆることに作用する
③悪いことは自分の落ち度だ
と考えるのです。
よって、心のなかでポジティブな言葉を自分つぶやくことが重要です。
心の中での自分への説明を悲観的なものから楽観的に変えるだけで、気分が楽になり、何かをやり続けられる力が増加します。
Q.5 内向的・外交的、良いのはどちらか?
内向的な性格と外交的な性格、どちらにも良さがあり、逆に苦手な部分もありますが、それぞれの特徴について、解説します。
外交的な人に関する調査結果
これらをまとめると、外交的な人は内向的な人よりもお金を稼ぎ、出世し、新しい仕事をすぐに見つけやすく、おまけに幸運で、幸福度も高い、ということです。
かなり外交的な人にリードされてしまっていますが、内向的な人にも良いところはあります。
内向的な人は、それぞれの専門分野でエキスパートになれる可能性が、外交的な人よりもはるかに高いです。
創造的な天才になるのはずばり嫌われ者のオタクなのです。
嫌われるのは、彼らの熱狂的な好奇心、一意専心ぶりが他人には奇異に映るためです。
これをまとめると、ある時は外向性を活かして人脈を構築し、またある時は内向性を役立ててひたすら技能を磨くなど、両面を使い分ける必要がある、ということです。
Q.6 人脈を形成する一番の方法は?
人脈を形成する上で重要なのは上辺だけの関係を形成するのではなく、個人的な絆を形成することです。
そのために、一番良い方法は、「友だちになる」ことです。
具体的な方法として、下記が有効です。
人はセックスやお金以上に、称賛や褒め言葉を好むということは調査でも示されています。
ただし心の底から褒めることが重要で、人はだれでも有能さよりも優しさのほうが好きなのです。
仕事でも機動力に優れています。
Q.7 人生は仕事を頑張ったほうが良いのか、ワーク・ライフ・バランスか。
人生の最期に人びとが最も後悔することのランキングの上位4位を紹介します。
ここからわかる通り、人生を仕事に捧げた場合、死の間際にそれを後悔することになるかもしれません。
ある研究によると、多くの場合、仕事による成功がもたらす利点よりも、幸福感やストレスの観点から見た否定的要素が上回るという結果があります。
さらに現代社会では、仕事に人生を捧げたとしても「成功」することは困難です。
なぜなら、現代では、成功の基準がすこぶる高くなってしまっているからです。
テレビでは、成功した20代の億万長者を取り上げ、自分がこれが得意だと思っても、ネット上にはもっと才能に溢れ、もっと働く時間が少なく、もっと幸福な人々がいます。
人々はおそらく、歴史的に見ても、今までにないほど多くのものを手に入れていますが、多分それほど幸せではありません。
どうしても自分を他人と比較してしまうからです。
では、どうすればこの現代社会で幸せになることができるのでしょう。
それは、あなた個人の成功を定義することです。
つまり、「私は人生に何を望んでいるのか」、それを明確にすることです。
この現代社会では、カテゴリーごとに他者が頂点を極めているので、欲しい物をすべて手に入れることは不可能です。
ここで、ある調査で用いられた、「幸福の4大要素」を紹介しましょう。
これらを手にしている人は幸福と言えるという基準です。
つまり、
ということです。
「残酷すぎる成功法則」のまとめ
今まで生きてきて疑問に感じていましたが、誰も答えを持っていないと思っていた多くの問いに、この本は、データや調査結果をもって、答えてくれました。
そうじゃないかと思っていたことも、この本により答えを明確にされ、自分の行動の方向性がより定まった気がします。
特に印象深かった点は、ほとんどの領域において、すでに他者が成功しており、私達は成功できないということ。
そして、それをネットやテレビで確認することで、自分に対する無力感や劣等感を持たされる、という現代に生きているということです。
私達は、自分を他人と比べるのではなく、自分だけの幸せを定義し、それを満足させるために人生を送ることが求められています。
ですが、自分だけの幸せを定義=人生の意義を見つけること、であり、それはとても難しいことです。
私達は、自分の好きなこと・得意なことを自己分析し、自分に合ったフィールドを探したり、自分が満たされた状態はどのような状態なのか、幸福の4大要素を参考にしたりして、自分だけの幸せを探し続けていく必要があります。
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