【短時間でスッキリ!】顔認証の仕組みを簡単にわかるように解説した。
この記事では
- 顔認証の仕組みを短時間で理解したい!
- iPhoneの顔認証ってどういう仕組みなの?
- AIってどういう物なのかわかりやすく知りたい!
という方に向けてお話していきます。
顔認証や指紋認証等、人体の一部を使った認証方法を生体認証と言いますが、今回はその中の顔認証の仕組みについてお話していきます。
意外と顔認証は身近なところに存在しています。
一番有名なものだとiPhoneのロック解除に使われていたり、ちょっと前に流行ったsnowっていうアプリにも、顔認証の機能が使われてたりします。
他には防犯カメラや銀行など様々なところで使われているんですが、これも考えてみると「全然仕組みってわからないな」って感じですよね。
ですので、今回はそんな顔認証の仕組みをわかりやすく解説していきます。
なお、この記事とほぼ同じ内容を動画でもお話ししていますので、お好きなほうでご覧ください。
顔認証の3ステップ
では早速顔認証の仕組みについてお話していきます。
わかりやすくスマホのロック解除をイメージしてみてください。
スマホを顔にかざすと顔認証が行われて、ぱっとホーム画面に切り替わりますよね。
あの瞬間に何が行われてるのかと言うと、実は3つのステップで顔認証を行なっています。
それが以下の3ステップです。
それではこの3つについて詳しく説明していきます。
顔認証の仕組み①:顔の検出
顔認証の仕組みのまず始めは「顔の検出」です。
顔の検出とはどういうことかと言うと、カメラに映し出された映像の中でどこに顔があるのかということを検出するということです。
まず機械からしてみたら、カメラに写っている映像で、ここが背景・ここが顔みたいの物を判断することはできません。
ですので、まず映像の中でどこに顔があるのかということを検出するところから始まります。
この顔の検出、どういう仕組みでやっているかと言うと、 まず、先程も言いましたがカメラに映し出されている映像はコンピュータにとって色を並べたものでしかないんです。
ただ言われた通りに色を並べてるだけです。
わかりやすい例を言うと、めちゃくちゃ近くでテレビを見ると細かいマス目に分かれていて、そこにいろんな色があることによって人や景色を表現してますよね。
逆に言うとコンピュータはそれしかできません。
では、どうやってその中で顔を判断するかと言うと、 実は、顔というのは大体誰でも一定のパターンが共通しています。
例えば、眉毛があってその下に目があって、その下に鼻があってという感じです。
そして、眉毛の色は暗い色が入って、目も大体暗い色が入る、鼻っていうのは光が当たるので白くなる。
みたいに、入る色の明暗も共通しています。
このパターンというのは誰でも共通しているということを利用します。
コンピュータが画像を読み込んだ時にこのような色の配置のパターンがあるかどうかを、その画像の中で検索させます。
そして、そのパターンが画像の中にあった時にそこを顔だという風に判断しているということです。
例えば、スマホで写真とか撮る時に顔が白い枠で囲われたりして、顔認識ってしてくれますよね。
まさにあれがそうです。 こんな風に、顔の明暗の組み合わせがあるかどうかを検索することによって顔を検出しているのです。
顔認証の仕組み②:顔の特徴の検出
顔認証で次にやっているのが「顔の特徴の検出」です。
これは、顔が検出できたら、その顔の中の特徴となる部分を検出していくステップです。
例えば、眉毛や目や輪郭など、そういう特徴となる部分を検出していきます。
その顔の特徴の検出、どういう仕組みでやっているかと言うと、 特徴となる部分にポイントを打ち、その距離や位置関係を測ることで全てを数値化しているのです。
具体的に言うと、例えば眉毛だけでも眉毛の開始地点・眉毛の山の部分・眉毛の尻などなど、そして、目や鼻や輪郭など、その特徴となる部分全ての座標を記録します。
そして、そのポイント同士の距離を測ったり、角度を図ったりして位置関係を計測します。
これによって、その人の顔というのが全て数値で表現されるということです。
顔認証の仕組み③:照合
顔認証の仕組み最後のステップは「照合」です。
ステップ①と②で検出された顔が、初めに登録されている自分の顔と同じ人物かどうかということを照合します。
これで、照合結果が別の人の場合は、ロックが解除できないということになります。
同じ人だったらロックが解除となります。
顔認証するためにはまず始めに使用者の登録というのがありますよね。
実はその時にもう、顔の特徴量が全て検出されて保存されています。
そして、ロックを解除する度に、新しく特徴量が検出され元々保存していた特徴量とどれくらいの差があるのかというのを測っているという訳です。
それがすごく離れていたら別人と判断し、かなり近いんだったら同じ人だと判断するという風になっているのです。
顔認証はAIを使って判定している
ここが難しいところで、同じ人でも毎回表情は微妙に違うものですよね。
それによって、微妙に顔の特徴量も変わっています。
顔の特徴量がちょっとでも違えば別の人間だと判断していたとすると、同じ人でもロックは解除できません。
つまり、差がある一定の範囲内であればロック解除する、と決めているということです。
ここの範囲をどう決めるかによって、顔認証の精度は大きく変化します。
そして、このどれくらいの特徴量の差で同じ人かどうか判断するのかの範囲を決めるのにAIが使われているのです。
どういうことかと言うと、まず何千何万という大量の人の顔の画像データを集めます。
これには、同一人物の写真も入っているし、別人の写真も入っています。
そして、その全ての顔の特徴量を算出し、AIに読み込ませます。
そして、この写真とこの写真は同一人物。この写真は別の人物という情報をAIに与えます。
(色々な方法があるので、これは一例です。) すると、
みたいなことがわかってきます。
これによって、同一人物と判断するベストな特徴量の差というのを算出しているのです。
このように算出した値をみなさんのスマホで使うことによって、制度の高い顔認証を実現しているということです。
人間と同じようなことをやっているAI
これって考えてみるともうほとんど人間と同じことをやってるんですよね。
人間でも、前から人が歩いてくると、まず顔どこかなって考えますよね。
そして、顔を見つけたら顔の特徴を考えますよね。
そして、その特徴の顔が自分の記憶の中にあるデータと一致している場合は、自分の知ってる人。 記憶のデータの中に無い場合は、知らない人だと判断しますよね。
これは先程のAIと全く同じことをやっていますよね。
AIがもうほぼ人間のやってることにどんどん近づいてきているということがわかります。
こう考えてみると、SFの世界が実現してきそうでワクワクしませんか?
それでは今回は顔認証の仕組みをお話しました。
他にも物のしくみに関する記事をまとめておりますので気になる方はどうぞ。
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